コメダ珈琲×KOMEHYOのジョイントベンチャー

いつもの時間、いつもの場所に生み出された新しい価値

日本最大級のリユースデパート「KOMEHYO」を展開する株式会社コメ兵がフルサービス型の喫茶店「コメダ珈琲店」を全国に展開する株式会社コメダと協業し、宝石、時計、バッグ・サイフなどを鑑定士がその場で査定・買取する「買取キャラバン」を実施。名古屋発祥の二大「コメ」企業が初タッグを組んだ理由とは。

「コメダ珈琲店」を買い取り・査定仮設店舗として活用

 リユースデパートを展開している「KOMEHYO」と、喫茶店「コメダ珈琲店」を全国展開するコメダが、昨年2018年から2回にわたりコラボを続けています。コラボの内容は、コメダ珈琲店本店の駐車スペースに、車を改装した仮設の「買い取り店舗」を設置し、持ち込まれた宝石、時計、バッグ・サイフなどをコメ兵の鑑定士がその場で査定し、買い取りするというもの。

 本企画が実施された背景に、2018年10月24日(水)に施行された「古物営業法」の規制緩和があります。規制緩和の内容は、「あらかじめ届出をすれば、期間限定の仮設店舗での買取りが可能になる」というもの。それまでは実施不可能だった、KOMEHYOの常設店舗やお客様のご自宅以外での買取りイベントが開催できるようになりました。

 イベント内では、「買い取り金額に応じて、コメダで使えるプリペイドカードを最大3千円分受け取れる」、「成立しなくても、査定を依頼するだけでコーヒーのドリンク券が1枚もらえる」などのキャンペーンも行われたようです。

コメ兵の出張買い取りキャンピングカー「KAITORI GO」。「中古品流通大手のコメ兵が、コメダ珈琲と組んで新たな形のサービスを始めた」と様々なメディアに取り上げられました。【出典】テレビ東京ビジネスオンデマンド

本イベントがもたらした想像以上の効果とは

 “同イベントは、当初の想定の3倍以上、約500名のお客様に買取りをご利用いただき、うち約7割がKO-MEHYOの買取初回利用者という結果となりました。お客様の生活導線上の「身近な」「いつもの場所」で売りたいというニーズの高さを改めて認識する機会となりました。”
【出典】PRTIMES

 第一回目の開催は、改正直後の10月28日。当初、「名古屋から全国展開する企業」という共通点からコメ兵側が提案し、実現に至りました。

「コメダ珈琲本店」で開催した際のようす。待ち時間にコーヒーを飲む人のあいだでも、コミュニケーションが生まれた。【出典】2019年8月号 販促会議

どのようにして「コメダ珈琲店」をパートナーとして選んだのか

 コメ兵は法改正前から準備を進め、「仮設店舗をどこに設けるべきか」を次の3つのキーワードを中心に検討し続けたといいます。

1) お客さまの近くであること

2) 安心できること

3) いつもの場所にあること

 コメ兵 マーケティング統括部営業企画部 楠神卓氏によると、「以前より店頭買い取りを利用されていたお客さまからの売却ニーズとして、『近くの場所へ来てほしい』『安心できる場所なら売りたい』という声を多数聞いていた」ということから選定したキーワードだそうです。

 翌年、第二回目を「コメダ珈琲店 横浜江田店」で開催。第一回を開催した本店と周辺の環境が似ており、関東第一号店として2003年から地域の人に親しまれている店舗であることから、コメダ側から「第二回はここでできないか」と提案を受けたといいます。(【出典】2019年8月号 販促会議)

 コメ兵の広報担当者は、本イベントについて次のように述べています。「リサイクル業界の要は、どれだけ商品の仕入れができるかです。コーヒーショップのような身近な場所でも買い取りを展開し、顧客の取り込みをはかる。出店先は百貨店などの商業施設に順次広げていきます」(【出典】朝日新聞DIGITAL)


株式会社コメダ
フルサービス型喫茶店「コメダ珈琲店」を運営する企業。1968年の創業以来、「私たちは“珈琲を大切にする心から”を通してお客様に“くつろぐ、いちばんいいところ”を提供します」という経営理念のもと、喫茶文化の根強い名古屋中心に”くつろぎの場”を提供している。【出典】@Press

株式会社コメ兵
「リレーユース=モノは人から人へと伝承(リレー)され、有効に活用(ユース)されてこそ、その使命を全うする」という考え方に基づき、宝石・貴金属、時計、バッグ、衣類、カメラ、楽器等幅広い商品群を取り扱う、総合型リユースストア「KOMEHYO」を運営している。【出典】@Press


ジョイントベンチャーによる顧客創造とは?

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