一般財団法人 日本気象協会(本社:東京都豊島区、理事長:長田 太、以下「日本気象協会」)が推進する「熱中症ゼロへ」プロジェクト(以下、本プロジェクト)は、近年増加傾向にある「訪日外国人」を対象にした熱中症予防啓発を、今年も2019年7月1日からスタートします。 本プロジェクトでは、2015年から公式サイトで英語コンテンツ(https://www.netsuzero.jp/en/)を公開しています。2016年からは多言語リーフレットの配布や日よけ体験ができる和傘の貸し出しを開始したほか、外国出身者を対象に「日本の暑さに関する調査」も実施しました。昨年2018年には、訪日外国人の方に向けた英語の「折り紙リーフレット」を作成するなど、熱中症予防啓発を強化してきました。
本プロジェクトが2018年に都内の観光案内窓口の担当者を対象に実施したアンケート調査では、「熱中症とみられる症状で、もしくは暑さをしのぐ目的で案内所、施設に立ち寄られた訪日外国人の方はいましたか?」という質問に対し、約2割が「いた」と回答しました。また、めまい、だるさなどの症状を訴えて観光案内施設を利用する方がいたこともわかりました。(※参考資料) 本プロジェクトでは、観光案内施設が旅行中の訪日外国人の方に向けた熱中症予防対策の啓発拠点になり得ると考え、観光案内窓口を中心に、次の3つの取り組みを行います。
① 紙扇子型新リーフレット配布
新たに作成した訪日外国人の方向けの熱中症予防啓発リーフレット(左:表面、中央:裏面、右:折った様子) 訪日外国人の方に向けた英語のリーフレットとして、今年は、折順に沿って折ると、紙扇子になる仕掛けで、あおいで涼むことができる新リーフレットを作成しました。新しいリーフレットには、熱中症の症状、応急処置のほか、緊急時における119番通報の方法や自動販売機での飲み物の買い方など、観光中に役立つ対策を記載しました。熱中症の症状や予防対策を紹介する「熱中症ゼロへ」公式サイトの英語コンテンツのURLとQRコードも印刷しています。リーフレットは、全国の観光案内施設や都内の庭園で配布するほか、台東区・浅草文化観光センター・東京SGGクラブの協力のもと、訪日外国人の方向けの浅草ガイドの出発時に参加者へリーフレットを配布し熱中症予防の声掛けを行います。
【紙扇子型リーフレットの仕様】
・形状:扇型(紙扇子としてご使用いただけます)
・サイズ:約184mm×約184mm
【配布期間】
7月1日(月)~9月末(なくなり次第終了)
【リーフレットの主な配布場所】(2019年7月1日時点)
<観光案内施設>
仙台市観光情報センター(宮城県仙台市青葉区中央1-1-1 JR仙台駅2Fびゅうプラザ内)
仙台ツーリストインフォメーションデスク(宮城県仙台市青葉区一番町3-2-17 藤崎本館 1階)
秋保温泉郷観光案内所(宮城県仙台市太白区秋保町湯元字寺田原40-7 秋保・里センター内)
仙台多文化共生センター(宮城県仙台市青葉区青葉山無番地 仙台国際センター 会議棟1階)
浅草文化観光センター(東京都台東区雷門二丁目18番9号)
大田区観光情報センター(東京都大田区蒲田4-50-11 ウィングキッチン京急蒲田中2階)
東京観光情報センター 都庁本部(東京都新宿区西新宿2-8-1 東京都庁第一本庁舎1F)
東京観光情報センター バスタ新宿(東京都渋谷区千駄ヶ谷5-24-55)
東京観光情報センター 羽田空港(東京都大田区羽田空港2-6-5 羽田空港国際線旅客ターミナル2階)
東京観光情報センター 京成上野(東京都台東区上野公園1-60)
東京観光情報センター 多摩(東京都立川市柴崎町3-1-1「エキュート立川」3階)
東京ドームシティアトラクションズ スマイルカウンター(東京都文京区後楽1-3-61 アトラクションズチケットカウンター横)
東京ドームシティ インフォメーション(東京都文京区後楽1-3-61 後楽園ホールビル1F)
表参道ヒルズ インフォメーションカウンター(東京都渋谷区神宮前4丁目12番10号)
築地場外総合観光案内所 ぷらっと築地(東京都中央区築地 4-16-2 千社額棟1F)
日本橋長崎館(東京都中央区日本橋2-1-3 アーバンネット日本橋二丁目ビル1階)
石川県金沢観光情報センター(石川県金沢市木ノ新保町1-1金沢駅構内)
京都総合観光案内所(京都府京都市下京区 烏丸通塩小路下る 京都駅ビル2階)
奈良市総合観光案内所(奈良県奈良市三条本町1082)
近鉄奈良駅総合観光案内所(奈良県奈良市東向中町28 近鉄奈良駅ビル1F)
奈良市観光センター(奈良県奈良市上三条町23-4)
那覇市観光案内所(沖縄県那覇市牧志3-2-10 てんぶす那覇1階)
<庭園>
文京区立 肥後細川庭園(東京都文京区目白台1-1-22)
ホテル椿山荘東京 庭園(東京都文京区関口2-10-8)
② 和傘無料貸し出し
昨年の好評いただいた和傘の無料貸し出しを、今年も文京区立 肥後細川庭園とホテル椿山荘東京で行います。和傘で直射日光を防いでもらうことで、日本文化を体験しながら暑さ対策を実践します。
2018年度和傘無料貸し出しの様子(肥後細川庭園)【貸し出し場所と期間】
・文京区立 肥後細川庭園 松聲閣
7月1日(月)~9月1日(日) ※7月21日(日)をのぞく
・ホテル椿山荘東京 庭園、ホテル庭園出入り口
7月8日(月)~9月1日(日)
※いずれも晴天時のみ、休園日を除く。
※庭園ごとに和傘の柄が異なります。詳細はこちらをご覧ください(https://www.netsuzero.jp/wagasa)
③ 浅草観光ボランティアガイド~熱中症予防サポーターバージョン~
今年初めての取り組みとして、7月下旬に1~2日間限定で、「熱中症ゼロへ」プロジェクトとコラボレーションした浅草の観光ボランティアガイドを予定しています。訪日外国人の方を対象としたツアーで、ガイド出発時には英語版の熱中症対策ボードを用いて声がけ、ガイド中の安全なまち歩きのために啓発を行います。ガイド先では、和傘や空調服を体験しながら一休みします。
■「熱中症ゼロへ」プロジェクトとは
熱中症にかかる方を減らし、亡くなってしまう方をゼロにすることを目指して、一般財団法人日本気象協会が推進するプロジェクトです。2013年夏のプロジェクト発足以来、熱中症の発生に大きな影響を与える気象情報の発信を核に、熱中症に関する正しい知識と対策をより多くの方に知ってもらう活動を展開してきました。活動7年目となる2019年は、さらに充実した啓発活動を実践していきます。
【参考資料:観光案内窓口の担当者を対象に実施したアンケート】
「熱中症ゼロへ」プロジェクトが2018年に都内の観光案内窓口およそ70施設に行ったアンケート調査では、「熱中症とみられる症状で観光案内所に立ち寄られた方はいましたか?」との質問に対して19%の人が「いた」と回答しました。
出典:2018年日本気象協会推進「熱中症ゼロへ」プロジェクト調べ*案内窓口の担当者の声
・涼しさと飲み物を求められて来た方が多かったです。
・欧米の方。「暑い」「だるさ」を訴え、室内(涼しい場所)で水分補給、休憩を取られて回復した。
・訪日外国人観光客の方が体調不良(めまい、だるさ)でしばらく休まれた
・3人でいらした内の1人がめまいがするとおっしゃっていました。
・宿泊客の発汗、けいれんあり。
・水が飲みたい、救急車を呼んでほしいと言われた。